「マネジメントレター」は当事務所が関与先企業に毎月レター(手紙)としてお送りしているものです。
既知のものも多くありますが、当方がその時々に経営者・社員の皆様にお伝えしたいことをテーマにしています。
*掲載の内容等について、当方が保証、責任を負うものではありませんことをご承知おきください
不動産、株式等の名義の変更があった場合において対価の授受が行われていないとき又は他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合においては、原則として贈与として取り扱われ、財産の名義人となった人の贈与税の対象となります。
(相続税法基本通達9-9)
ただし、他人名義により、不動産等の取得、建築又は建造の登記又は登録をしたため、相続税法基本通達9-9に該当して贈与があったとされるときにおいても一定の場合には贈与がなかったものとして取り扱われます。
【贈与がなかったものとされる場合】
その名義人となった人について次の(1)及び(2)の事実が認められるときは、これらの財産に係る最初の贈与税の申告等の日前にこれらの財産の名義を、取得又は建築若しくは建造した者(取得者等)の名義としたときに限り、贈与はなかったものとして取り扱われます。(昭57直資2-177改正)
(1)これらの財産の名義人となった者(その者が未成年者である場合には、その法定代理人を含む。)がその名義人となっている事実を知らなかったこと。
(その知らないことが、名義人となった者が外国旅行中であったこと又はその登記済証若しくは登録済証を保有していないこと等当時の情況等から確認できる場合に限る。)
(2)名義人となった者がこれらの財産を使用収益していないこと。
また、他人名義により不動産等の取得、建築又は建造の登記、登録又は登載等をしたことが過誤に基づき、又は軽率にされたものであり、かつ、それが取得者等の年齢その他により確認できるときは、これらの財産に係る最初の贈与税の申告等の日前にこれらの財産の名義を取得者等の名義とした場合に限り、贈与がなかったものとして取り扱われます。
自己の有していた不動産等の名義を他の者の名義に名義変更の登記、登録又は登載をした場合において、それが過誤に基づき、又は軽率に行われた場合においても同様です。
2026年4月10日現在
令和8年度税制改正では基礎控除の引上げ(特例加算)および給与所得控除の最低保証額の引上げが予定されていますが、趣旨の一つとしてはここ数年来の「物価高」への対応とされています。下記の例のように、この2つ以外にも物価高対策として改正が予定されているものがあります。
○住宅ローン控除
床面積要件について、40㎡に緩和されている特例の適用範囲を既存住宅にも拡充・・マンション価格の高騰等への対応
○中小企業者等が少額減価償却資産を取得した場合の取得価額の全額を損金算入可能とする特例
30万円未満となっている取得価額の基準を40万円未満に引上げ
○自動車通勤している人が受ける通勤手当
片道65km以上の人の1月当たりの非課税限度額を細区分して引上げ
○使用者からの食事の支給により受ける経済的利益について所得税が非課税とされる使用者の負担額の上限
月額7,500円(改正前:月額3,500円)に引上げ
○使用者が深夜勤務に伴う夜食の現物支給に代えて支給する金銭について所得税が非課税とされる1回の支給額
650円以下(改正前:300円以下)に引上げ
このような観点から税制をみるのも面白いかもしれません
2026年3月20日現在
令和8年4月から在職老齢年金の支給停止が発生する基準額が変わります。(賃金と老齢厚生年金の合計:51万円/月額→65万円/月額)
【月額:老齢基礎年金7万円(支給停止なし)、老齢厚生年金10万円、賃金46万円の場合】
3月までだと、10万円+46万円=56万円 > 51万円なので、(56まんえん-51万円)×1/2=2.5万円が支給停止されます。

4月からは、賃金が55万円だとしても、10万円+55万円=65万円・・基準額なので、厚生年金の支給停止はありません。

所得税では、令和9年分以後、給与収入及び公的年金等収入がある人で、給与所得控除額と公的年金等控除額の合計額が280万円を超える場合には、その超える部分の金額を公的年金等控除額から控除することとされます(令和8年度税制改正案)。
上図で65才以上の人の場合、令和9年分の所得税の計算上、給与所得控除176万円+公的年金等控除110万円=286万円となり、6万円が公的年金等控除から控除されます。
令和8年度の税制改正大綱では、7年度に引き続き所得税の課税最低限を引き上げることとされ、年収のカベは、『178万円のカベ』となりそうです。
ここでは、令和8年に給与収入のみある人(以下、Aさん)についての所得税の課税最低限と、Aさんが家族から見て扶養控除の対象となるかどうか見ていきます。

【Aさんに所得税はかかる?】
(1)給与収入からは、収入に応じた給与所得控除が控除されます。
給与収入が178万円の人①の給与所得控除は、69万円(最低保証額)+5万円(特例の加算分)=74万円②になります。
①-②=104万円が給与所得③となります。
(2)給与所得からは基礎控除が控除されます。
給与収入が178万円の人の基礎控除は、62万円(基本部分)+42万円(特例の加算分)=104万円④となります。
③-④=0になりますので、Aさんに所得税は課税されません。
【Aさんは家族の扶養控除の対象となる?】
Aさんが家族(例えばお父さん)の扶養控除の対象となるには、Aさんの所得(収入ではなく)が62万円以下⑤でなければなりません。
Aさんの所得は104万円③で、62万円⑤を超えていますので、扶養控除の対象とはなりません。
このように、所得税が課税されるかどうかと、扶養控除の対象となるかどうかの要件は異なりますので、注意が必要です。(また、住民税の課税最低限は、所得税と異なります)
2026年1月22日現在
法人の各事業年度開始の日前十年以内に開始した事業年度において生じた青色欠損金は、各事業年度の損金に算入することとされています。
欠損金が生じた年度からみると、翌年以降10年間で控除しきれない場合は期限切れとなります。
ただし、法人が解散した場合で、残余財産がないと見込まれるときは、その清算中に終了する事業年度前の各事業年度において生じた欠損金額を基礎として計算した一定の金額は、適用年度の損金の額に算入されます。
【残余財産がないと見込まれるかどうかの判定の時期】
法人の清算中に終了する各事業年度終了の時の現況によります。
【残余財産がないと見込まれるときとは?】
解散した法人が事業年度終了の時において債務超過の状態にあるときは、「残余財産がないと見込まれるとき」に該当します。
【残余財産がないと見込まれることを説明する書類】
この取り扱いは、申告書に残余財産がないと見込まれることを説明する書類等一定の書類の添付がある場合に限り適用されます。
「残余財産がないと見込まれることを説明する書類」とは、例えば、法人の清算中に終了する各事業年度終了の時の実態貸借対照表(法人の有する資産及び負債の価額により作成される貸借対照表)をいいます。
実態貸借対照表を作成する場合における資産の価額は、事業年度終了の時における処分価格によります。
ただし、法人の解散が事業譲渡等を前提としたもので法人の資産が継続して他の法人の事業の用に供される見込みであるときには、その資産が使用収益されるものとしてその事業年度終了の時において譲渡される場合に通常付される価額によります。
2025年11月10日現在
【教育訓練休暇給付金とは】
労働者が離職することなく教育訓練に専念するため自発的に休暇を取得して仕事から離れる場合、その間の生活費を保障するため賃金の一定割合が支給されます。
【支給対象者】 ・・以下の①、②のいずれも満たす者
①休暇開始前2年間に12か月以上の被保険者期間があること
(原則、賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が算定対象)
②休暇開始前に5年以上、雇用保険に加入していた期間があること
(一定の場合、通算できない期間が発生することがあります)
【受給期間・給付日数・給付日額】
〇受給期間 ・・休暇開始日から起算して1年間
・教育訓練休暇を取得した日について給付(休暇を複数回に分割して取得も可)
〇給付日数
| 雇用保険加入期間 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 所定給付日数 | 90日 | 120日 | 150日 |
〇給付日額 ・・原則、休暇開始日前6か月の賃金日額に応じて算定
<支給額のイメージ>
| 額面月収 | 給付月額 |
|---|---|
| 250,000円 | 約170,000円 |
| 350,000円 | 約195,000円 |
| 450,000円 | 約225,000円 |
【支給対象となる休暇】・・以下の全てを満たす休暇
①就業規則や労働協約等に規定された休暇制度に基づく休暇
②労働者本人が教育訓練を受講するため自発的に休暇を取得することを希望し、事業主の承認を得てする30日以上の無給の休暇
③次の教育訓練等を受けるための休暇
・学校教育法に基づく大学、大学院、短大、高専、専修学校または各種学校が提供するもの
・教育訓練給付金の指定講座を有する法人等が提供するもの
・職業に関する教育訓練として職業安定局長が定めるもの
(司法修習、語学留学、海外大学院での修士号の取得等)
2025年10月8日現在
会社が負担した従業員レクリエーション旅行の費用が参加した人の給与として課税されることがあります。課税されるかどうかは、その旅行の内容を総合的に勘案して判定します。
【給与としなくても良い場合】
旅行の内容(*1)を総合的に勘案して、社会通念上一般に行われているレクリエーション旅行と認められるもの
その旅行によって従業員に供与する経済的利益の額が少額不追求(*2)の趣旨を逸脱しないもの
*1 旅行の企画立案、主催者、旅行の目的・規模・行程、従業員等の参加割合・使用者及び参加従業員等の負担額及び負担割合など
*2 少額の現物給与は強いて課税しないという考え方
なお、その旅行による従業員の経済的利益の額が少額不追求の趣旨を逸脱しないものであると認められ、かつ、その旅行が次のいずれも満たすものであるときは、原則として、その旅行の費用を旅行に参加した人の給与としなくてもよいとされています。
(1) 旅行の期間が4泊5日以内であること
*海外旅行の場合は、外国での滞在日数が4泊5日以内
(2) 旅行に参加した人数が全体の人数の50パーセント以上であること
上記の参加割合ですが、50%未満である旅行について「課税しなくて差し支えない」とされる以下のような例が国税庁のタックスアンサーに掲載されています。
個別の事案が同様に扱われるか否かは分かりませんが、参考になるかと思います。

2025年9月19日現在
令和7年度税制改正では、特定親族特別控除が創設されました。
これにより例えば、大学生年代の子がアルバイトしている場合、その子の給与の収入が123万円超150万円以下であれば、親は63万円(所得税の場合)の控除が適用されます。
(子の給与の収入が188万円までは逓減された額)
これを受けて、健康保険の被扶養者の認定に係る年間収入の要件が、130万円未満から150万円未満になります・・令和7年10月1日から適用
【 19歳以上23歳未満である認定対象者の年間収入に係る認定要件等 】
| 認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合 | 認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合 |
| 認定対象者の年間収入が150万円未満、かつ、被保険者の年間収入の1/2未満の場合・・原則として被扶養者に該当 (上記に該当しない場合) 認定対象者の年間収入が150万円未満、かつ、被保険者の年間収入を上廻らない場合・・世帯の生計の状況を総合的に勘案して、被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者に該当するものとして差し支えない | 認定対象者の年間収入が、150万円未満、かつ、被保険者からの援助による収入額より少ない場合 ・・原則として被扶養者に該当 |
*学生であることの要件はなく、年齢(その年の12月31日現在)によって判断します
*年間収入は、認定対象者の過去の収入、現時点の収入又は将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込むこととされています
上記の図により被扶養者の認定を行うことが実態と著しくかけ離れたものとなり、かつ、社会通念上妥当性を欠くこととなると認められる場合は、具体的事情に照らし最も妥当と認められる認定を行うものとされます
2025年8月7日現在
7月1日に令和7年分路線価が公表され、銀座鳩居堂前は4,808万円と過去最高となりました。 ・・40年連続で全国の最高路線価
相続対策の一環として、個人所有の土地を同族法人に貸し、その敷地上に賃貸物件を建築することがあります。
個人と法人との間の土地の賃借関係については、「権利金方式」「相当の地代方式」「無償返還方式」などがあります。

このうち、無償返還方式によっている場合の相続税評価額は以下のようになります。
【借地権】
借地権の価額は、零として取り扱われます。
【貸宅地】
貸宅地の価額は、自用地評価額の80%相当額になります。・・20%減額
ただし、被相続人が同族関係者となっている同族会社に対し土地を貸し付けている場合、その同族会社の株式の評価をするときは、自用地評価額の20%相当額が純資産価額に算入されます。
また、使用貸借に係る土地について無償返還届出書が提出されている場合のその土地に係る貸宅地の価額は、自用地としての価額によって評価されます。
2025年7月19日現在
年金の制度を改正する法律が、2025年6月13日に成立しました。
パートさんから年金を受給しながら勤務している人まで、様々な働き方に影響する改正が予定されています。

2025年6月18日現在

2025年5月12日現在